愛された先パイ
「お前が・・・ミホを?」
「うん。そうだよ?」
アッサリと、リクはミホを殺したことを認めた。
「だってミホ、好きだったって過去形で言うんだよ?
好きならさ、過去形じゃなくて、現在進行形でしょ?
・・・どうしてボクが好きなのに、離れようとするの?」
「ミホは、受験したんだぞ!?」
「そんなの知らないね。
ボクの思い通りにならない奴は、皆死んでしまえば良い」
「リクっ・・・!」
「ボクに反抗するつもり?
やめた方が命のためだょ?
・・・ソレトモ、アツシモ殺サレタイ?」
リクは、俺と同い年のはずだった。
それなのに、
まるで年上・・・いや、
リクが王様に見えた。
俺はその場に跪き、
「命だけは助けてほしい」と
お願いした。
「大丈夫。
ボク、アツシのこと好きだもの。
ボクのやることに意見を述べないアツシのこと。
あ、勘違いしないでね。
友達として、好きだよ、アツシのこと」
俺はこの、
殺人鬼の、
友達として生きることにした。