愛された先パイ
ミホの死体を、近くにあったスコップを使って、2人で埋めた。
この時ほど、スコップを恨んだことはないだろう。
「お帰りなさいアツシ。
・・・どうしたの?青白い顔して」
家に帰っては来たけど。
俺の顔は幽霊のように青白かった。
『ピーンポーン』
インターフォンの音に、思わず驚く。
「はーい。
アツシは部屋にいなさい?」
「うん・・・・」
一応返事はしたけど、俺はその場に立ち尽くしていた。
「アツシ?ちょっと来てくれる?」
母親に呼ばれ、俺は玄関へ向かう。
立っていたのは、ミホのお母さんだ。
「アツシくん、ミホを知らない?
帰ってきていないのよ・・・。
リクくんに聞いたら、ミホお土産を買いに行くって言って、行ってしまったそうなんだけど・・・」
ミホのお母さんの顔も、俺と同じく、
青白かった。