愛された先パイ
「おばさん・・・知っているのか・・・・?」
「うん。って言ったじゃないか」
俺はリクの部屋を飛び出し、リビングで優雅に紅茶を飲みながら読書を楽しむおばさんに声をかけた。
「おばさん!」
「どうしたのアツシくん」
「おばさん、ミホの行方、知っているの?」
「ミホちゃん?
あぁ・・・知っているわよ?
リクが殺して、遊園地に埋めたんでしょう?」
キョトンとした表情を浮かべながら、おばさんは言う。
「何とも思わないんですか?」
普通、息子が殺人なんて犯したら、こんなにゆっくりしていられないはずだ。
「別に、何も思わないけど?」
「リクが・・・人を殺したんですよ!?
それなのに、何とも思わないんですか?」
「人を殺すなんて、別に驚かないわよ。
あの子、昔からよく生き物とか殺していたし。
今更焦らないわね」
コクンッとおばさんは紅茶を飲む。
「アツシくん、リクに逆らわない方が良いわよ。
いつも通り接した方が、あなたのためよ。
あの子に逆らったら、殺されちゃうわよ?♪」
おばさんは、楽しそうに笑ったんだ。