グレープフルーツを食べなさい
◇◇◇◇◇◇
「さっすが、美奈子。早速上村くんにべったりですね」
お座敷の上座には野々村部長。部長から見て右側の席に上村が座り、上村の隣にはずっと美奈子が張りついている。
「もう響子ったら、お酒弱いんだからほどほどにしておきなよ」
調子に乗って酎ハイのおかわりを頼む響子をけん制する。
「だいじょーぶですよ。三谷さんが送ってくれるから」
「ちょっと、毎回毎回勘弁してよ」
頭を軽く小突くふりをすると、響子はぺろっと舌を出した。
お酒に弱いくせに毎回飲みまくっては潰れる響子にうんざりもする時もあるけど、実はちょっと感謝もしている。
響子が毎回一次会で潰れてくれるおかげで、私まで二次会に行かなくてすむのだ。
義務感で二次会にまで顔を出したっていうのに、女子社員たちに嫌な顔をされると、正直言ってげんなりしてしまう。
「さっすが、美奈子。早速上村くんにべったりですね」
お座敷の上座には野々村部長。部長から見て右側の席に上村が座り、上村の隣にはずっと美奈子が張りついている。
「もう響子ったら、お酒弱いんだからほどほどにしておきなよ」
調子に乗って酎ハイのおかわりを頼む響子をけん制する。
「だいじょーぶですよ。三谷さんが送ってくれるから」
「ちょっと、毎回毎回勘弁してよ」
頭を軽く小突くふりをすると、響子はぺろっと舌を出した。
お酒に弱いくせに毎回飲みまくっては潰れる響子にうんざりもする時もあるけど、実はちょっと感謝もしている。
響子が毎回一次会で潰れてくれるおかげで、私まで二次会に行かなくてすむのだ。
義務感で二次会にまで顔を出したっていうのに、女子社員たちに嫌な顔をされると、正直言ってげんなりしてしまう。