グレープフルーツを食べなさい
「先輩、ひょっとして震えてんの?」
隠そうとした時は遅かった。上村に手首を掴まれて、隠しようがない。
「上村を泥棒かなんかだと思ったのよ。悪い?」
反対の手で口を覆い、肩を揺らして笑いを堪える上村にムッとして、私は思いっきり上村の手を振り払った。
「それはそれは、驚かせてすみません。先輩も意外に可愛いところあるじゃないですか」
「一体何の用? 用がないなら鍵置いてさっさと帰んなさいよ」
上村の一言一言が一々癇に障る。
人を驚かせておいて、謝ったって口先だけで、絶対に悪いなんて思ってない。
本当にこいつ、性格悪い!
「……用があるから来たんでしょ。とりあえず部屋に上げてくださいよ」
隠そうとした時は遅かった。上村に手首を掴まれて、隠しようがない。
「上村を泥棒かなんかだと思ったのよ。悪い?」
反対の手で口を覆い、肩を揺らして笑いを堪える上村にムッとして、私は思いっきり上村の手を振り払った。
「それはそれは、驚かせてすみません。先輩も意外に可愛いところあるじゃないですか」
「一体何の用? 用がないなら鍵置いてさっさと帰んなさいよ」
上村の一言一言が一々癇に障る。
人を驚かせておいて、謝ったって口先だけで、絶対に悪いなんて思ってない。
本当にこいつ、性格悪い!
「……用があるから来たんでしょ。とりあえず部屋に上げてくださいよ」