ヌエ
監禁
ガチャ、二重にロックされたドアの音が、ひびく、目ばりのされた窓、手錠に鎖絶えないアザ、絶望の渦の中で、2年前に、亡くなった母の顔が浮かんでは、消えながら、いつものように倒れ泥のように眠る・・・早く、死にたい。 「知子 知子」
「お母さん、来てくれたの」ハッと目が醒める、昼間でも薄暗い部屋、だれもいるはずはないのだが、鉛色に光る人影を感じる 「だれ!」
すっと近ずく鉛色の影その顔が、ヌッと目の前に来たかと思うと、赤い舌が、知子の顔をベロリと舐めた
普通なら、奇声をあげるのだろうが、今の知子には、その気力は、ない。ただジッと、その全身、鉛の身体はヌッベリしている。頭に髪は、なく、すっとした鼻と細い切長の目、薄い唇から、あの赤い舌が見える。「うーん、苦しい、苦い味がする。」
「びっくりした。俺はヌエお前の母さんに頼まれて、ここに、きたのさ」
「母さんに!?」
「お母さん、来てくれたの」ハッと目が醒める、昼間でも薄暗い部屋、だれもいるはずはないのだが、鉛色に光る人影を感じる 「だれ!」
すっと近ずく鉛色の影その顔が、ヌッと目の前に来たかと思うと、赤い舌が、知子の顔をベロリと舐めた
普通なら、奇声をあげるのだろうが、今の知子には、その気力は、ない。ただジッと、その全身、鉛の身体はヌッベリしている。頭に髪は、なく、すっとした鼻と細い切長の目、薄い唇から、あの赤い舌が見える。「うーん、苦しい、苦い味がする。」
「びっくりした。俺はヌエお前の母さんに頼まれて、ここに、きたのさ」
「母さんに!?」