あの海でもう一度。
「ちょっと!やめてよ!」

かなの叫び声が聞こえた。

「かなっ!?」

「みんな待ってて!私、見てくる!」

急いでかなのいる場所へ行ってみると、

「可愛いじゃーん。」
「ねぇ、ちょっと遊ぼうよ」

チャラい男3人にかなが捕まっていた。

「やめて!離してよ!!!」

かながヒステリックに叫ぶ。
私はかなを掴んでいる手をつかんで、

「その子を離して」

と、出来るだけ冷静に言い放った。
すると男たちは、

「えっ、君もしかしてモデルの夏愛ちゃん!?」

「まじで?!じゃあ、この子返すから、一緒に遊んでよ」

「そうしようぜ!」

と、私の腕を掴んだ。「触んないで!離してよ!!」

腕に力を込めたのに、男たちにはかなわない。

(どうしよう…このままじゃ…)

そう思ったとき。

「離せよ。」

一人の男の子が私の前に現れた。

「あぁ?てめぇ誰だよ?」
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