あの海でもう一度。
男たちはそう言って男の子を問いただした
すると男の子は私の肩を抱き、そして…
「こいつの男だけど?あんたら、なに俺の女に手出してんだよ?」
と、ドスのきいた声で男達を睨んだ。
すると男達は、
「そんなブス、てめぇにくれてやるよ!!!!」
と逃げていった。「あ、ありがとうございました…」
と、頭を下げると
「あんたらさぁ…なんなの?」
「はぁ!?」
人が頭下げてんのに、あんたがなんなのだよ!!!
内心でそう叫んでいると、
「ここではな、あんたらみたいな人は狼の目の前に置かれた餌なの。今回は俺がいたからいいけど、いなかったら今頃喰われてたぜ?…それとも何?襲われたかったの?」
初めて会った人にそこまで言われるなんて…そこまで言わなくたったいいじゃん!
「さいてい…っ」
気づいたら私の目からは涙が零れていた。