story
僕の頭の中には、不安がよぎった。この話が僕に不幸を与えるのではないかと…。

しばらく経ったある日のこと。

こんな噂が流れた。



『僕が咲に告白した。』



案の定、知嘉が駆け寄ってきた。もちろん、話の内容は噂のことだった。僕も、このことを話そうとしていた。

「知嘉!僕は、咲に告ってないからな!僕を信じてくれ。」

知嘉の表情は強張っていて、とても悲しそうな顔をしていた。

「…信じられない。」

僕は、驚いた。知嘉なら噂よりも僕の話の方を信じてくれると信じていたから。
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