story

「どうして！僕の話よりも噂を信じるって言うのか！」

つい、口調が怒りへと代わってしまった。

「そう言う訳ではないけれど、健は、咲さんが好きだったでしょ。だから、二人が体育館で喋ってるの見てたりしたら、いつか健は、いなくなっちゃうのかもっていつも思ってたの。そんな知嘉の気持ちに気付いたこと一回でもあった！？」

「思いは口にしないと伝わらないし、今まで何もそんなこと言ったことないじゃないか。」

「だって…グスン…だって、こんなこと言ったら、健との関係が崩れちゃうと思って…」