story
第10章☆現在
10年経った今だから言える。僕は、“卑怯な人間”だったのだということが…。
僕は、知嘉と別れたあの日から、“付き合う”ということをしなかった。
しなかったっていうよりも、出来なかった。理由は僕がモテないのではない。僕自身の“存在”というものを、考えていたのだった。そして、咲も同じことをしていたのだった。
咲は、僕の気を引くために寮と付き合っていた。僕も咲を忘れるために、知嘉と付き合おうと思っていたのだった。
そう僕たちの距離が縮まなかったのは、僕の心の距離が遠かったからだった。
そして、今現在
僕たちは、26歳になった。
僕は、知嘉と別れたあの日から、“付き合う”ということをしなかった。
しなかったっていうよりも、出来なかった。理由は僕がモテないのではない。僕自身の“存在”というものを、考えていたのだった。そして、咲も同じことをしていたのだった。
咲は、僕の気を引くために寮と付き合っていた。僕も咲を忘れるために、知嘉と付き合おうと思っていたのだった。
そう僕たちの距離が縮まなかったのは、僕の心の距離が遠かったからだった。
そして、今現在
僕たちは、26歳になった。