涙と ホームランと ありがとう
鬼監督の鬼のノックが始まった。カゴの中からボールを取り強烈なゴロをノックする。ノックを受けてるのはキャプテンの来栖。
「踏み出すのが遅いんだよぉ!」
「はいっ」
大人でも根を上げる程の練習量だ。ポジションによりノックの仕方も変わってくる、ゴロが多い内野、フライが多い外野、打ち別けるのも簡単ではないだろう。ノック終盤には皆半ベソかきながらも必死に食らいつく、試合に勝ちたい気持ちはどこのチームでも一緒なのだ。
ノックが終わり帰り支度する頃には頭のてっぺんから靴の中まで泥だらけである。
竜也は左膝に違和感を覚えた「真澄、なんかやっぱり足が痛い」
「えっ?痛いのか?」
「うん…」
「凄く痛い?」
「凄くって訳じゃないけど…」
「監督に言ってみたら」「大丈夫だよ」
「お母さんには言っておけよ、じゃあな」
「うん…じゃ」
心配そうに竜也の後ろ姿を見送る真澄だった
「まだ夏の大会は先だからいいけど竜也が出られなくなったら大変だなぁ…」心配のあまり真澄は自分でも気付かずに独り言を言っていた。
真澄は自転車をこぎながら『帰ったら父さんにいってみよ』心の中で思った。
真澄の父親はサイファーズのコーチでもある。
「踏み出すのが遅いんだよぉ!」
「はいっ」
大人でも根を上げる程の練習量だ。ポジションによりノックの仕方も変わってくる、ゴロが多い内野、フライが多い外野、打ち別けるのも簡単ではないだろう。ノック終盤には皆半ベソかきながらも必死に食らいつく、試合に勝ちたい気持ちはどこのチームでも一緒なのだ。
ノックが終わり帰り支度する頃には頭のてっぺんから靴の中まで泥だらけである。
竜也は左膝に違和感を覚えた「真澄、なんかやっぱり足が痛い」
「えっ?痛いのか?」
「うん…」
「凄く痛い?」
「凄くって訳じゃないけど…」
「監督に言ってみたら」「大丈夫だよ」
「お母さんには言っておけよ、じゃあな」
「うん…じゃ」
心配そうに竜也の後ろ姿を見送る真澄だった
「まだ夏の大会は先だからいいけど竜也が出られなくなったら大変だなぁ…」心配のあまり真澄は自分でも気付かずに独り言を言っていた。
真澄は自転車をこぎながら『帰ったら父さんにいってみよ』心の中で思った。
真澄の父親はサイファーズのコーチでもある。