小さく笑ったあなたの目には
「あ、な、な、へ、あ…!?」
顔を真っ赤にし、口元を押さえる彼女。
「お前は今から俺の彼女だ。拒否権はないかんな。」
「わ、私好きだなんて一言も…!」
「全部聞こえてた。キミの本音。」
「へ!?」
顔を真っ赤にして動転した彼女はとても滑稽だと同時に、とても愛らしかった。
「だから、
お前のそういう素直じゃないとこも、
勇気がなくって臆病なとこも、
全部まとめて好きだ。」
「…うっさい。」
そう言った彼女は、胸に顔を押し付け、
「バカ。」
と言って、軽く一度だけ僕の胸をグーで叩いた。
これはOKってことでいいんだよな。
僕はすぐ近くに見える彼女の頭にキスをして、
「帰ろうか。」
と彼女の手を握りしめた。
僕より少しだけ小さい彼女は僕に向かって小さく微笑む。
その目の中に見えるのは、僕への思い。
小さい星屑がたまってく。
僕だけに向けられた小さな笑顔。
小さく笑ったあなたの目には…
End*