Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
『他に行きそうな所はねぇのか?』
「他に……」
そんなこと言われても、いつも行く所っていったら食堂くらいだけど、もう閉まってるし。
そもそも、こんな時間までマリアが学校にいたことなんてないんだから、行き先なんてわかるわけがない。
あと、あの子の行きそうな所っていったら……どこだろ?
「……………………」
そこまで考えて、ふと、あることを思い出した。
───あ。
「そういえば、あの子……」
『なんだ?』
「放課後、先生に呼ばれてるって」
そんなようなことを言ってた気がする。
『あ? センコーに?』
「部活の時間がギリギリだったから詳しくは聞けなかったけど、どっかの準備室だって……」
別れ際の会話を思い出しながら答えれば
『てめぇこそ、そんな大事なこともっと早く言えよっ!!』
さっき私が言った言葉を、そのまま返された。