Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
「マリア? マリアいる!?」
ドアを叩いて呼んでみても、中からの反応はない。
『着いたのか?』
「着いたけど、鍵が掛かってて中に入れないわ」
どこか開いているところはないかと、小窓に手を伸ばす私に
『ドアなんて、蹴破っちまえよ』
とんでもないことを言い出す蓮。
……は?
何言ってんの、コイツ。
「そんなこと、できるわけないでしょ!?」
『……んだよ、使えねぇな』
「……………………」
間違ったことは言ってないのに、舌打ちされた。
「あんたの基準で言うの、やめてくれる? 普通の女子高生に、そんなことできないから!」
ドアを蹴破る前に、私の足の骨が折れるわ!