Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
「そんなことしたら、ドアが壊れる前に先生と警備員がすっ飛んで来るじゃ……」
そこまで言って気がついた。
「……そうよ。そんなことしなくたって、先生に開けてもらえばいいんじゃない」
『あ?』
「だから、先生なら簡単に鍵を開けられるでしょって言ってんの!」
なんで、そんな簡単なことに今まで気がつかなかったんだろ。
そうとなれば、膳は急げ。
先生を呼びに行こうと、職員室に足を向けようとしたところで
『お、おい! ちょっと待てっ!!』
慌てた声が聞こえてくる。
「なによ」
早く職員室に行きたいのに!
『お前……まさか、センコーを呼びに行こうとしてんじゃねぇだろうな』
「なに言ってんの、当たり前じゃない。ドアを壊すより現実的でしょ?」
なにをそんなに慌ててるのよ。