Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
『その保護者に連絡されるのが、大問題なんだよ』
「大問題?」
マリアの両親は亡くなってるから、今の保護者はお世話になってる叔父さんになるのよね?
前に聞いた時にものすごく優しいって言ってたから、そんなに怒られる心配はないと思うんだけど。
『お前、あいつの保護者が誰だか知ってるか?』
「お世話になってる叔父さんでしょ?」
今考えていたことを聞かれて、当然のように答えたけど
『違う』
蓮からの返事は、それを否定するものだった。
『周防マリアの保護者は、イギリスに住んでる兄貴だ』
「え、お兄さんが保護者なの?」
あの子のお兄さんが二人いることは知ってるけど、まさか保護者だったなんて。
それでも、大問題ってほどじゃないんじゃない?って思ったのに
『あぁ。その兄貴がやたらと厳しくて、もし問題を起こして学校から連絡が入った時にはイギリスに強制送還なんだと』
あながち、大袈裟なことではなかった。