Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
秘密
この絶望的な状況で、まだ仲間が増えるのか……。
恐る恐る閉じていた瞼を持ち上げてみれば
───あ、れ?
そこには下にいるはずの暁さんが立っていて。
私に薬を飲ませようとしていた男達も、動きを止めて彼女を見ていた。
走ってきたのか、ハァハァと息を切らしながら近づいてくる暁さんは
「なによ、何の問題もないじゃない」
こっちを見て、どこか安心した様子でホッと息を吐く。
「あ゛ぁ?」
その言葉が気に入らなかったのか
「てめぇ、この状況を見てホントにそんなこと言ってんのか!?」
私の口を開けようとしていた大男が、怒鳴りながら倒れている男達を見て顎をしゃくる。
大男の視線を追うように、倒れている男達に視線を向けた彼女は
「……なに、まさかこの女にヤられちゃったとでも言うわけ?」
「あぁ、そのまさかだよ」
「はぁ? うそでしょ!?」
信じられないとでもいうように声を上げる。