Kiss&Love
男が入ってきた。

これぞ命拾いというやつだろうか



「あ、諒〜!可愛いっしょ!新しくここに住む事になった星野未紗ちゃん。」

「今何してた?」

恐ろしい程、低く、冷たい声。


「ん〜?可愛いから食べてた「俺のベッドでんな事すんじゃねえハゲ!死ね」

な、なんだ

ここに住んでる人は伊勢原隼人じゃないのか


この諒とか呼ばれたイケメンが住んでるのか



「そんなキレんなよ」

「お前の道具自分の部屋に全部しまえ」

「へ?道具?」

「そこにあるロープ5本にムチ2本!ロウソク10本!」

え、ロープ?ムチ?ロウソク?


「なーんだよぅ、それの事か」

「全部持って失せろ!」

「仕方ねえなあ。未紗ちゃんばいばーい!美味だったからまた食べに来る!」

そう言って伊勢原隼人は部屋から出ていった


「未紗」

「ひゃ、ひゃい」

あたしは唾液で濡れた耳を手で隠しながら返事をした

「浅岡諒。3-B。覚えとけ」

そう言って浅岡諒は部屋から出ていった



浅岡諒…

どこかで聞いた、その名前。

見覚えのある、あの顔。


「ま、いっか」



あたしはベッドから飛び降りて、一番気になっているドアを開けた


ドアの先には洗面所があった。洗面所の隣にはシャワー室。


あたしは黙って洗面所兼シャワー室を出て、ベッドに倒れ込んだ

やけにベッドが広く感じる。

ダブルベッドと認識。



ということは…


浅岡諒と一緒に寝る…!?



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