Kiss&Love
ガチャ


「星野未紗ちゃぁぁん」


いきなり誰かが入ってきてあたしに抱きつく。



「ひゃあああ!」

「俺、藤河颯爽!未紗ちゃん可愛い〜惚れたんだけど」

「ほ、ほ、惚れた?」


何この人

趣味悪いな


誰がこんな変態に惚れるかっての



「可愛い〜…良い匂いがする「あの、どちら様で?」

それが問題なんです、今は。

この人誰よ。

藤河颯爽って誰

「藤河颯爽だよ?」

「それはわかってます。何年ですか?何組ですか?その他色々自己紹介してください」

「2-B!未紗ちゃんを虜にさせる自信満々!」

「あ、そうなんですか。ではまた今度いらっしゃってくださいね」

あたしは藤河颯爽を無理矢理部屋の外に押し出し、鍵をかけた

「美男美女揃いって聞いてちょびっとだけ期待してたのに…変人揃いだよ」

そう呟く



荷物の事を思い出し、パンパンに膨らんだバッグを開く


「さ…てと」


部屋を見渡す


タンスと本棚がある。


あたしは荷物を背負って、タンスと本棚に駆けつける


タンスを開くと空だった。同じく、本棚も空。

ひとつも傷がついてなくて、ほこりも溜まっていない。

新品だろうか。

あたしは荷物の中から本を取り出し、本棚に詰めていく。

教科書、参考書、ノート、ケータイ小説、文庫本、漫画の数が多くて、全部は入らないだろうと思っていたが、意外に全部収納出来たので安心した。

タンスに服を入れていく。

何気にワンピースやショートパンツが多かったので一瞬困ったが、どんどん詰めていけば大丈夫だろうと思い、どんどん詰めていった。しかし、どんなに詰めても最後にはワンピースとショートパンツだけが残ってしまった。



仕方ないのでタンスの上に、畳んで置いておく。



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