氷と魔女《specialstory 完結》
「おい、千草!おせーぞ!」

「すいません」

「冷めてんなー…

ま、いっか。みんな来たし、実技授業を早速やるか」


先生がニヤニヤしながら私たち全員を見る。


はっきり言って、気持ち悪い。
顔は整ってるのに、勿体無い…

「よし、今日の授業を説明するぞー。

今日は、我が学園が所持する森に入って、魔獣を倒して来い。

………って、お前らなんだ、その間抜けな顔は」


先生…
私は結構昔の訓練で慣れてますけど、普通魔獣退治なんてそうそうしませんから。

そりゃあみんな耳を疑いますし、顔も間抜けになります。


「あ、魔獣なら安心しろ。弱いから。
まあ、5体討伐だけどな。

討伐するのは『スリップマウス』で、ネズミの仲間だ。
違うのは、体が60cmぐらいあること、後簡単な魔法ができることぐらいだな」

スリップマウス…
厄介だよ、弱いけど。

名前の『スリップ』は、タイムスリップのスリップ。
けど、何年も前とかできない。せいぜい頑張っても5分ぐらいの時空移動しかできない。

でも戦ってる途中にそれをやられたら厄介だから、タイムスリップをする前にすぐ倒さなきゃいけない。


先生何気にタイムスリップすること説明してないし…わざと?


「まあ、スリップマウスを知ってる奴は知ってると思うが…

知らない奴は戦っててきっと面白くなるぞ」


あ、絶対知ってる。

絶対教えない気だ、これ…

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