氷と魔女《specialstory 完結》
「…ミラクルスター」
超簡単な魔法。
幼子でもできる。
『幻』の星を見せてくれる、お遊び魔法。
赤ちゃんが泣いてるところに見せたりするの。
お母さんも、よく見せてくれたっけ。
本当に本当に小さい、綺麗な幻の星を。
けどね。この部屋で使うと、ちょっと違うの。
ヒュン
「…きた」
ヒュンヒュンヒュン
「……見えてますか。お母さん、お父さん」
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン
ほら。
この部屋で使うとね
『幻』なんかじゃなくなるの。
ほら、もう魔界も騒いでる。
この部屋についた特典っていうのはね、『幻』を『現実』にする魔法なの。
きっと明日の魔界のニュースでみんな騒いでる。
予想外の、たくさんのたくさんの…
流星群に。
「…………春美。
聞こえる…?」
ピン
『聞こえる。こんな深夜に、何の用事よ?』
ありゃ。
ちょっと不機嫌気味かな?
でも、今言わなきゃね。
「計画で1番最初で行うはずだったものを…
今週の、テストが終わったら、やる。
それさえ終わって、2週間すればもう『夏休み』だし」
返事がない。
驚いてるのかな。
『…千草はいいのね?心の準備ができたのね?』
「うん」
『………この流星群、あなたの仕業かぁ。
結構綺麗ね』
「………うん」
拝啓。天界にいるお母さん、お父さん。
復讐を必ず、成し遂げてみせます。
たとえ、私の心が滅びても
超簡単な魔法。
幼子でもできる。
『幻』の星を見せてくれる、お遊び魔法。
赤ちゃんが泣いてるところに見せたりするの。
お母さんも、よく見せてくれたっけ。
本当に本当に小さい、綺麗な幻の星を。
けどね。この部屋で使うと、ちょっと違うの。
ヒュン
「…きた」
ヒュンヒュンヒュン
「……見えてますか。お母さん、お父さん」
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン
ほら。
この部屋で使うとね
『幻』なんかじゃなくなるの。
ほら、もう魔界も騒いでる。
この部屋についた特典っていうのはね、『幻』を『現実』にする魔法なの。
きっと明日の魔界のニュースでみんな騒いでる。
予想外の、たくさんのたくさんの…
流星群に。
「…………春美。
聞こえる…?」
ピン
『聞こえる。こんな深夜に、何の用事よ?』
ありゃ。
ちょっと不機嫌気味かな?
でも、今言わなきゃね。
「計画で1番最初で行うはずだったものを…
今週の、テストが終わったら、やる。
それさえ終わって、2週間すればもう『夏休み』だし」
返事がない。
驚いてるのかな。
『…千草はいいのね?心の準備ができたのね?』
「うん」
『………この流星群、あなたの仕業かぁ。
結構綺麗ね』
「………うん」
拝啓。天界にいるお母さん、お父さん。
復讐を必ず、成し遂げてみせます。
たとえ、私の心が滅びても