氷と魔女《specialstory 完結》
キラッ


「…いや、絶対光ったわ」

「千草?」

「ううん。なんでもない」


春美はわからなかったのか。


明らかに今『理事長室』の金のプレート&文字が光ったよ。

光の反射…とかではないだろうし。



「…どうぞ」


中から声が聞こえた。

低い、低い、耳の中に入って頭に残るように響く男の人の声。

ドア越しにでも、魔力が少し漏れてるように伝わってきた。


「失礼します」


春美は私を見ながらそう言うと、ドアノブに恐る恐る右手をかけて…


回した。



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