氷と魔女《specialstory 完結》
古い割になぜか全く音がせずに、ドアは開く。

ある意味、不気味だった。


春美は完璧に体を部屋の中に入れると、一礼した。

私も続いて中に入る…


中は、さほど狭くはなかった。

右と左に魔法書らしきものが何mも上まで並んでて、そして目の前には大きい窓があった。

そして、そこには。


机と、小さいソファのように椅子があった。

椅子は窓の方を向いており、そこに座っている人物の顔もわからない。


それに、そこにいるのは1人じゃない。

1人は椅子の横で立ち、窓を向いている…薄い青の髪色で、女性っぽい。
多分、魔力はかなりあるだろう。

それに、結構年配だと思う。

そして、もう片方の隣には…



「……教頭先生…」

教頭先生が、こちらを見て立っていた。

ニコッと少し微笑んだ。


「私は、メッサです。きっとあなたは私の名前を知らないでしょう?」


教頭先生が私を見ながら言う。


…まあ、知りませんでしたが。


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