氷と魔女《specialstory 完結》
≪第5章≫
開戦前
《吟 side》
「……父さん。今来ました」
「吟。すまんな…
普通の学生生活をしてあげられなくて。巻き込んでしまって…」
「いいんだよ、父さん。
そんなことより…敵について、もっと詳しく教えてよ。
ずっとはぐらかして」
「あー…ごめん、吟。今は言えないんだ。
いずれ、わかる」
……まただ。
敵について聞いても必ず返ってくる返事は2通りだけ。
『反政府軍だよ』
『今は言えないんだ』
今っていつだよ!
ただでさえこっちは最近イライラしてるんだ。
……好きな人が、退学して。
なんにも言わずに。急にふっと消えてしまったクラスメイト2人。
そのうちの1人は
綺麗な銀髪で、綺透き通るような千草色の目をしていて。
なにを抱えているのかはわからないけど、きっと過去になんかあって。
もっと、抱きしめてあげればよかった。守りたかった。
「……父さん。今来ました」
「吟。すまんな…
普通の学生生活をしてあげられなくて。巻き込んでしまって…」
「いいんだよ、父さん。
そんなことより…敵について、もっと詳しく教えてよ。
ずっとはぐらかして」
「あー…ごめん、吟。今は言えないんだ。
いずれ、わかる」
……まただ。
敵について聞いても必ず返ってくる返事は2通りだけ。
『反政府軍だよ』
『今は言えないんだ』
今っていつだよ!
ただでさえこっちは最近イライラしてるんだ。
……好きな人が、退学して。
なんにも言わずに。急にふっと消えてしまったクラスメイト2人。
そのうちの1人は
綺麗な銀髪で、綺透き通るような千草色の目をしていて。
なにを抱えているのかはわからないけど、きっと過去になんかあって。
もっと、抱きしめてあげればよかった。守りたかった。