氷と魔女《specialstory 完結》
「サンプラインって始めて来たけど…
広いね。休憩場所探すのも一苦労だったよ。
みんなを探すのも。

ここからすぐの休憩場所に、2人はいるから」



サンプライン…


それは、今俺たちがいる、ここ。




まあ、言うなれば政府がいつも仕事をしている場所だ。

俺は昔1回来たことある。もうその時は年が2桁だったのに迷子になりかけたほど、広かった。






夢奈に案内された部屋にはいる。


そこには、2日ぶりの友人の顔があった。


「……よぉ」

「あ!吟じゃん」
「元気そうで何より」

「大樹も冷夜も、元気そうだな…

今から戦争が起きるなんて、信じられないほど」



俺の一言で、部屋が急に静まり返る。

ソファが4つ置いてあるだけの狭い部屋に沈黙が訪れる。

「…でも!きっと勝つよ。
だって…相手って、100人ぐらいなんでしょ?」

沈黙を破ったのは夢奈。

夢奈はこうゆうところに昔から気が回る。


「まあな。けど魔力が結構みんな高い集団らしい。
手強いな」

冷夜は相変わらず冷静だ。

この戦いを、もう受け入れたのだろうか。


「ねえー千草さ、どうしてるのかなー。
武藤さんもさ」

「……大樹。今はそれ、関係ないだろ」

「あ…ごめんね、吟」


謝るのはこっちだ。

ついついトゲトゲしい言い方で返してしまった。
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