氷と魔女《specialstory 完結》
「それはさせないよ、千草さん」



…………え?
なんで?

なんでまた、闇玉が消えている?
しかも、光の手によって。



でも、なんか違う。

これは光じゃない。


話し方、目の大きさ、髪の長さ、口の大きさ…

私の中の今目の前にいる人と光の映像がシナプスによってどんどん違いを指摘して行く。

まるで機械のように。



「あなたは、光じゃない…!」


私がそう言うと、目の前の金髪の光に似ている人物は真面目な顔で言った。


「ご名答。さすが反政府軍リーダー。
私は陰。光の双子の兄であり…
吟の父親でもあります」




陰は静かに笑った。




この双子、最強じゃん!



光魔法と闇魔法が通じない…つまり。

2人には『弱点の魔法』がない!

お互いがお互いに向かってくる弱点魔法を吸収できる。



彼らに通用するのは得意魔法でも弱点魔法でもなく、通常魔法だけ。

つまり火、水、木……!



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