氷と魔女《specialstory 完結》
あそこが私の席だろうか。


いろいろリンクしてるな、やっぱ。



「私の名前は御垣千草と言います。
よろしくお願いします」



私は笑顔でそう言った。




「あー御垣、あの空いてる席だ。
おい、大元。お前仲良くしてやれよー。
あ、だからと言っていちゃつくのはやめろよ」


どっと教室中に笑い声が響く。


「彩せんせーやめてよ。
おれと御垣さんは初対面だっつのにいちゃつくわけねーじゃん」

「まあそりゃそーか。
御垣、座れ」



私は机の間をぬうようにして行く。


春美。

夢奈。

冷夜。

大樹。


吟。



元気そうで良かった。

私が席に着くと、ちょうど休み時間のチャイムが鳴った。

「なあ、御垣さん」

「ん?」


突然吟が話しかけて来たもんだから私がちょっと挙動不審気味に返事をした。
でもなんとも思わなかったようで、


「この学園の校章にさ、羽書いてあるだろ」

「あ……あぁ、うん…」


え、タイムリー。
いきなりその話題⁉︎

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