氷と魔女《specialstory 完結》
お、俺なんかした?

やばい。女子泣かせるとか、高校生で普通あるか?てか生まれて初めてだぞ?

小学校の時女子泣かしてたやつに聞きたい!どうすればいいんだよ⁉︎


俺が1人オロオロしてると、ミウは顔を上げて少し笑った。

泣いているのに、ムリに笑おうとしているのが丸わかりだ。


「ごっ、ごめ…んっ…ヒクッ…な、にもない…から」


なにもないなら…なんでなくんだ⁉︎

どうしよう、俺って本当はヘタレだったのか。


「あ…だ、大丈夫か?
俺のせいだよな…ごめん」


頭をくしゃくしゃと撫でる。

ミウはそうするといつもほおを真っ赤にして怒ってくる。

『子供扱いしないのっ!』

って。



けど、今は…


「やっぱり…私じゃ、ダメ?」

「……は?」


どうした?ミウ…なんかいつもと違う。


ようやく泣き止んだっぽいけど…なんかおかしい。



「えっと…どうした?ミウ」

「…………なの」

「ごめん!聞こえなかった、もー1回!」


俺が言うと、ミウは顔を真っ赤にさせて…涙目で、こう言った。


「良弥が、好き…なの」


…………へ?



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