氷と魔女《specialstory 完結》
そんな事を思ってると、夢奈が私に声をかけてきた。

「ねえねえ!
千草は、魔力どれくらいなの?」


うーん…
まあ、ここは女子2人だし、仲良くしたいのだろう。
ごめん、私はする気ないから。


でも、ここで無視も2回目だけど気が引けたから


「まあまあ」

とだけ答えた。


けど夢奈は、

「え〜!
まあ、吟よりは高いんだもんね!ちょっと嬉しいや、吟の鼻が折れて!」

「は?
お前、黙れ」

「そう簡単に黙りませ〜ん」

…仲良いなぁ。
私と仲良くならなくても、夢奈は困らないね。




なら…


ダンッ

急に立ち上がった私に、みんなは少し驚いた様子を見せる。


「部屋割り、決めましょう。
だれかこの寮の部屋割りの地図、持ってませんか」


私は淡々と告げる。


「ここにある」

冷夜はただ1人冷静に、私に地図を渡した。

1階はリビング、キッチン、バスルーム、あと色々遊べる部屋があるっぽくてみんなが集合する場所、って感じ。

2階は5つの各自の部屋。


そして3階は、魔道書がたくさんある図書室と、魔法訓練ができるシールド付きの部屋…

さすが、特別寮。

完璧って言葉が似合う寮だ。
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