氷と魔女《specialstory 完結》
「知ってると思うが、この学園は1年に1度実技テストがあってな。
ま、1年生は魔力がいくらか測るだけなんだけどな。

来年からは実技で魔獣を倒して、その『倒すまでのスピード』と、『攻撃力』。それで順位が決まる。
そしてその順位でまたクラス替えになるから、お前らSだからと言って気を抜かないようにな」



先生はだるそうに手元の紙を見つめる。


「あ〜…
あとな。毎年1年に言ってることなんだけどよ…

この学園は、別名『太陽の学園』というらしい。
誰がつけたのかも、どうしてこの名前になったかも知らねえが…

その別名で、校章にまで影響が出ている」


先生は杖を出さずに右手を一振りすると、校章の絵が、空中に浮かぶ。


真ん中に大きな燃える太陽。
その周りを小さな星が5つ、飛んでいて…

太陽の真ん中には…



羽!



「この校章がいつできたかも分かってないらしいんだ。
なんせ、ナリメリアは開校11000年を越したからな。

改築を何回もやって、今の校舎になっているが…
実際、もっとボロかったってことだ。このボロ学校が」


先生…批判しすぎです。


< 66 / 316 >

この作品をシェア

pagetop