空とマンホール
エピローグ
『りっくんの後輩ちゃん、片想いの彼と付き合ってるみたいよ? さっき仲良く荷物二人で運んでた』
先生曰く"炭酸水の彼女"が電話越しに笑う。
「相変わらずの観察眼。てゆーか、学校来てんの?」
『流石に課題置きっぱなしは良くないと思って』
それは良くないな。
画用紙三枚を目前にしてシャーペンを回す。今回は明後日が締め切りではないが、文化祭は一般の人も入るので気合を入れなければ。
部活勧誘のポスターの空は、結局辞めて鳥へと変更になった。再チャレンジしようかどうか考える。
『じゃあ、私は帰るから』
「待った。ポスターに描いてあったらシュールだって思うもの、ひとつ」