忘れた

リレーの後に




「いよいよだね」


「そだね…」


あたしは緊張でガチガチだった。次はいよいよ、大縄跳び。


絶対、引っかからないようにしなきゃ。


『それでは、選手の入場です』


軽快な音楽に合わせて、あたしたちは所定の位置に駆け足で向かう。


『競技時間は1分です。終わりの合図が鳴っても、引っかかるまでは続けてください。ではいきますよ、ヨーイ…』


パァンッ


「せーのっ、いち、にー、さん…」


大縄跳びは最初が肝心だ。体力の残っているうちに記録を伸ばさないといけない。


と、誰かが引っかかったようだ。


記録は26回。まずまずだが、これでは勝てない。


何度も何度もやるうちに、だんだん記録が10回に届かなくなった。


みんな、息が上がっている。


残り時間もあとわずか。次が最後になりそうだ。


「最後、いくぞーッ」

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