忘れた
続いて本選。
予選同様、梨沙の独走から、だんだん順位を落とし、最後にアンカーの早水にバトンが渡る。
「行けーッ! 早水ッ」
途中までは良かった。1人、2人と抜いていき、このままトップを狙えるか、というところでまでいった。
そして早水は、勢いよく地面に体を打ち付けた。
彼の周りに、砂ぼこりが舞う。
すぐに早水は起き上がった。
足を引きずりながら、必死でゴールを目指す。
その間に、どんどん抜かされてしまう。
結局、うちのクラスは最下位となった。
*
閉会式が終わり、解散になった。
あたしは1人でサッサと教室を出て行った早水を追いかけて、一緒に帰ろうと誘った。
「最悪だ、俺」
早水は落ち込んでいた。
「俺いつも本番に弱いんだよな。あんな大事なところでコケるなんてさ」
「早水は、悪くない。わざとコケたわけじゃないんだから。早水は悪くないよ?」
予選同様、梨沙の独走から、だんだん順位を落とし、最後にアンカーの早水にバトンが渡る。
「行けーッ! 早水ッ」
途中までは良かった。1人、2人と抜いていき、このままトップを狙えるか、というところでまでいった。
そして早水は、勢いよく地面に体を打ち付けた。
彼の周りに、砂ぼこりが舞う。
すぐに早水は起き上がった。
足を引きずりながら、必死でゴールを目指す。
その間に、どんどん抜かされてしまう。
結局、うちのクラスは最下位となった。
*
閉会式が終わり、解散になった。
あたしは1人でサッサと教室を出て行った早水を追いかけて、一緒に帰ろうと誘った。
「最悪だ、俺」
早水は落ち込んでいた。
「俺いつも本番に弱いんだよな。あんな大事なところでコケるなんてさ」
「早水は、悪くない。わざとコケたわけじゃないんだから。早水は悪くないよ?」