忘れた
体育祭以降、早水との関係は相変わらずだった。


告白されるでもなく、気まずくなるわけでもなく。


体育祭の次の日の朝、早水はあたしの席に来て、いつものようにからかってきた。


あまりにもいつも通り過ぎて、逆に不気味だった。


早水は、アレでいて結構モテる。


背も高いし、優しいところもあるし、クラスのムードメーカーだし、顔もなかなかだし。


あたしは、早水とのキスは事故だったと思って忘れることにした。


早水のことを狙ってる女子は何人かいるらしいから、このことは誰にも言わないでおくことに決めた。


もちろん、舞花たちにも。


そのせいか、最近気分がずっとモヤモヤしていて疲れていた。


それに加えて体がダルい。


気分は最悪だ。

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