忘れた
「だったら勇介が電話してくれたらよかったのに」
『だって、奈緒から電話してくれること滅多にないからさ。今回は待つって決めてたんだ』
電話の勇介の声は、ケンカする前の声と同じで、優しかった。
もう怒ってない。
安心して、舞花たちに笑顔を向ける。
と、里美が自分の携帯の画面をあたしに見せてきた。
そこには新規メールの作成画面が表示されている。
何やら文字が…
“今日、泊りに行ってもいい?”
はあ? と口パクで里美に伝えると、里美も、言え、と口パク。
無理無理、と口パクするあたしに、里美は身振り手振りで、言え言えと連呼。
『奈緒?』
もう、分かったよ。
「勇介、今日泊りに行ってもいい?」
え、と驚いた声の後、勇介は言った。
『嬉しいよ、全然…あ、今日は夜間バイトがある』
玉砕。
「そっか。それならいいの」
『で、でも、明日ならいいよ』
まじで?
あたしは小さくガッツポーズした。
『だって、奈緒から電話してくれること滅多にないからさ。今回は待つって決めてたんだ』
電話の勇介の声は、ケンカする前の声と同じで、優しかった。
もう怒ってない。
安心して、舞花たちに笑顔を向ける。
と、里美が自分の携帯の画面をあたしに見せてきた。
そこには新規メールの作成画面が表示されている。
何やら文字が…
“今日、泊りに行ってもいい?”
はあ? と口パクで里美に伝えると、里美も、言え、と口パク。
無理無理、と口パクするあたしに、里美は身振り手振りで、言え言えと連呼。
『奈緒?』
もう、分かったよ。
「勇介、今日泊りに行ってもいい?」
え、と驚いた声の後、勇介は言った。
『嬉しいよ、全然…あ、今日は夜間バイトがある』
玉砕。
「そっか。それならいいの」
『で、でも、明日ならいいよ』
まじで?
あたしは小さくガッツポーズした。