忘れた

文化祭に向けて




お昼休み。空き教室にて。


あたしは舞花たちに、昨日の出来事を報告した。


途端、キャーッ、と騒ぎ出す4人。



「ついに、奈緒も処女卒業かあ」


と里美。


「大人だよ。奈緒が大人になっちゃった」


と訳の分からないことを言い出す梨沙。


「1回落ち着こ? みんな騒ぎすぎだよ」


となだめるあたし。


すると、目を輝かせた麗があたしに向かって訊いてきた。


「実際、どんな感じなの? アレって」


麗らしからぬ発言に、みんな目をパチパチさせる。


「麗もそういうこと気になるんだ」


と里美はニヤニヤしながら言った。


「そりゃ、気になるよ」


麗は興味津々だ。


「あたしも気になる」


と言う舞花に、梨沙も頷く。


あたしと里美は、顔を見合わせた。


「どんなって言われてもな…」


と困り顔の里美。

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