忘れた
*
「もう…やだ…テストなんて。勇介不足過ぎて辛い」
「そうだね、辛いね。はい、次は現文だよ。教科書出して」
あたしの嘆きは、里美にスルリとかわされる。
「聞いてよ、みんな。勇介酷いんだよ。
あたしは会わないって言っただけなのに、電話もダメだって。
メールは毎日くれるんだけど、タイトルがいつも“返信不要”なの」
…誰も聞いちゃいねえ。
そりゃ、そうだよね。休み時間は10分しかないもん。
次の時間もテストだし、少しでも頭に叩き込もうと、みんな必死なんだよね。
舞花の席に集まった、あたし、里美、麗、梨沙。
あたし以外のみんなは既に、教科書とにらめっこしていた。
あたしはシュンとして、持っていた教科書を開く。そんなあたしに気づいたのか、舞花が声をかけてくれた。
「明日で終わりなんだから、頑張ろう」
そうだ。明日には勇介に会えるんだ。
あたしはちょっぴり元気になった。
「もう…やだ…テストなんて。勇介不足過ぎて辛い」
「そうだね、辛いね。はい、次は現文だよ。教科書出して」
あたしの嘆きは、里美にスルリとかわされる。
「聞いてよ、みんな。勇介酷いんだよ。
あたしは会わないって言っただけなのに、電話もダメだって。
メールは毎日くれるんだけど、タイトルがいつも“返信不要”なの」
…誰も聞いちゃいねえ。
そりゃ、そうだよね。休み時間は10分しかないもん。
次の時間もテストだし、少しでも頭に叩き込もうと、みんな必死なんだよね。
舞花の席に集まった、あたし、里美、麗、梨沙。
あたし以外のみんなは既に、教科書とにらめっこしていた。
あたしはシュンとして、持っていた教科書を開く。そんなあたしに気づいたのか、舞花が声をかけてくれた。
「明日で終わりなんだから、頑張ろう」
そうだ。明日には勇介に会えるんだ。
あたしはちょっぴり元気になった。