忘れた
うちのクラスは、女子15人、男子20人という、切りのいい人数だ。


まずは、動画で踊りを確認。


それから、既に踊りを覚えたという文化委員の丸山(まるやま)さんに、イントロ部分から教わることになった。


これが結構ややこしくて、覚えるのが大変だった。


結局、イントロ部分が全部終わらないうちに、最終下校時間の7時になってしまった。


「じゃあ、家でも練習しておいてね」


丸山さんの呼びかけの後、女子は解散になった。


外は真っ暗だ。


この中を、1人で歩いて帰るのか…


あたしはあの公園での出来事があってから、暗闇も苦手になってしまった。


不安を抱えながら、あたしは舞花たちと一緒に駐輪場へ向かった。


「これから毎日、こんな暗い中帰らなきゃいけないのかな。やだなあ」


と落ち込むあたし。


「しょうがないよ。ダンス練習、強制だもん」


麗は残念そうに言った。麗もダンスは苦手らしい。

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