忘れた
終わる頃には、あたしは笑いが止まらなかった。


もう1回乗りたい!


「勇介、超楽しいッ」


そんなあたしを見て、勇介はケラケラ笑っていた。


その後、あたしたちはお土産屋さんでお揃いのキーホルダーを買った。


ふわふわした手触りの、クマのキーホルダーだ。


あたしのクマの服はピンク。勇介のは水色。


それから、アイスを食べたり、写真を撮ったり、アトラクションに乗ったり。


あたしたちは大忙しだった。


閉園間際、2人で観覧車に乗った。


ベタだけど、てっぺんに来たらキスしようねって約束して。


気づいたらドアが開いていて、係りの人に苦笑いされちゃったね。


帰りの車で勇介は、今日のことは絶対に忘れない、って言ってくれた。


あたしも、絶対絶対忘れないから、って答えた。


お喋りしているうちに、あっという間にあたしの家に着いた。

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