忘れた
*
勇介が一般病棟に移ってから、約1週間。
「このまま植物人間になっちゃうのかな…勇介」
あたしは弁当を食べながら、ボソリと呟いた。
事情を知っているみんなは、黙ってしまう。
最近、ずっとこの調子だ。あたし、空気悪くしてる。
「ごめん、みんな。この話は無しだねっ」
わざと明るく振る舞うと、里美が言った。
「奈緒、勇介さんを信じよう」
力強いこの言葉に、あたしは頷いた。
あたしが弱気になって、どうするんだ。
弁当を食べ終わり、携帯の電源を入れる。
着信が1件入っていた。
洋子さんだ!
「洋子さんから電話がかかってきてるッ」
ビックリして大きな声が出た。
「早く掛け直しなよっ」
舞花が促す。
「でも…怖い。し、死んじゃったとか言われたら…」
泣きそうになるあたしに、麗が言った。
「勇介さんの目が覚めたかもよ」
そ、そっか。いい方に考えなくちゃ。
勇介が一般病棟に移ってから、約1週間。
「このまま植物人間になっちゃうのかな…勇介」
あたしは弁当を食べながら、ボソリと呟いた。
事情を知っているみんなは、黙ってしまう。
最近、ずっとこの調子だ。あたし、空気悪くしてる。
「ごめん、みんな。この話は無しだねっ」
わざと明るく振る舞うと、里美が言った。
「奈緒、勇介さんを信じよう」
力強いこの言葉に、あたしは頷いた。
あたしが弱気になって、どうするんだ。
弁当を食べ終わり、携帯の電源を入れる。
着信が1件入っていた。
洋子さんだ!
「洋子さんから電話がかかってきてるッ」
ビックリして大きな声が出た。
「早く掛け直しなよっ」
舞花が促す。
「でも…怖い。し、死んじゃったとか言われたら…」
泣きそうになるあたしに、麗が言った。
「勇介さんの目が覚めたかもよ」
そ、そっか。いい方に考えなくちゃ。