忘れた
今日は、勇介に会いに行こう。
いつもダンス練習は7時までだったから、面会時間に間に合わなくて、土日にしか見舞いに行けなかったけど。
今日は急げば間に合う!
あたしは大急ぎで教室に戻り、カバンを掴んで走った。
学校を出て、薄暗くなった道をひたすら走った。
が、体力不足ですぐにバテた。
ゼーゼー言いながら膝に手をつき、中腰になるあたし。
道の真ん中で、みっともな…
気力を振り絞って、再び走り出す。
何台もの自転車に追い越される。
いいなあ、自転車。
でもあたし、1台しか持ってないからな…
そんなことを考えていると、また1台の自転車に追い越された。
しかし、その自転車はあたしの目の前で急停車した。
くしゃくしゃの黒髪、大きな背中。くるっと振り返ったその人物は。
「東、乗れッ」
早水だった。
あたしは何も考えずに、早水の後ろにまたがった。
いつもダンス練習は7時までだったから、面会時間に間に合わなくて、土日にしか見舞いに行けなかったけど。
今日は急げば間に合う!
あたしは大急ぎで教室に戻り、カバンを掴んで走った。
学校を出て、薄暗くなった道をひたすら走った。
が、体力不足ですぐにバテた。
ゼーゼー言いながら膝に手をつき、中腰になるあたし。
道の真ん中で、みっともな…
気力を振り絞って、再び走り出す。
何台もの自転車に追い越される。
いいなあ、自転車。
でもあたし、1台しか持ってないからな…
そんなことを考えていると、また1台の自転車に追い越された。
しかし、その自転車はあたしの目の前で急停車した。
くしゃくしゃの黒髪、大きな背中。くるっと振り返ったその人物は。
「東、乗れッ」
早水だった。
あたしは何も考えずに、早水の後ろにまたがった。