忘れた
「あ、あたしじゃないみたい」


あたしは驚きを隠せない。麗…すごい。


「みんな、見て見て。奈緒のメイク完成したよ」


麗の言葉で、みんなはあたしに注目した。


「うわー、奈緒、綺麗…」


と自分の髪を巻きながら、舞花が言った。


「やっぱ元がいいからな」


と里美。


「女子大生だ。美人女子大生」


と、毛先を緩く巻いたポニーテールの梨沙。


「そ、そうかな…」


照れまくりのあたし。


それから麗に髪を巻いてもらって、あたしの準備は完成した。


今回は、梨沙以外は髪を降ろして緩く毛先を巻いた。


Tシャツには、ペンでこう書かれている。


“まいか♡うらら♡りさ♡さとみ♡なお”


嬉しい限りだ。


「もう時間だよ。体育館、行こ」


あたしたちは文化祭Tシャツに着替えて、体育館へ向かった。

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