忘れた
舞台袖から見る男子の踊りは、本当にかっこよかった。


激しい踊りでステージが揺れ、みんな輝いていた。


特に早水はひときわ目立っていた。


カッコいいの一言に尽きる。


そんな激しいダンスが終了すると、女子がステージ上で男子と合流した。


あたしもステージに飛び出して、位置についた。


『走るー走るー君へ。切ないーこの思いー届けー届け』


サビから始まり、みんなで一斉に、ジャンプ!


手を頭の上でぐるぐる、胸の前でぐるぐる。


簡単な振りだが、集中しないと間違える。


あたしは必死で踊り、最後まで間違えずに踊り切ることが出来た。


気分は最高だった。


ステージの上で、みんなとハグしたりハイタッチしたりして、喜びを分かち合った。


早水と目が合い、あたしたちは微笑みあった。


ダンス発表は、大成功に終わった。

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