忘れた
時刻は8時を少し過ぎたところ。
教室には、後ろの方で談笑している5、6人の男子の集団と、窓際の席に座っている1人の女の子。この子はあたしの前の席の子だ。
確か、楠 舞花(くすのき まいか)さんっていう名前だったっけ。ショートカットで目が大きくて、明るい子。
いつも3、4人で固まってる子だ。友達はまだ来ていないらしく、暇そうに外を眺めていた。
これは、チャンスかも。
あたしは席につくと、楠さんの肩をチョンチョンとつついた。
くるっと振り返る楠さん。
「お、おはよっ」
あたしは、ぎこちなく笑ってみた。
楠さんは驚いて目を見開く。パチパチと数回まばたきをして、あたしを見つめる。
それもそのはず、あたしは必要な時以外は喋らないし、挨拶なんてしたことがない。それに加えて、滅多に笑わない。
気味悪がられたかな? と少し不安になった時、楠さんが笑顔になった。
教室には、後ろの方で談笑している5、6人の男子の集団と、窓際の席に座っている1人の女の子。この子はあたしの前の席の子だ。
確か、楠 舞花(くすのき まいか)さんっていう名前だったっけ。ショートカットで目が大きくて、明るい子。
いつも3、4人で固まってる子だ。友達はまだ来ていないらしく、暇そうに外を眺めていた。
これは、チャンスかも。
あたしは席につくと、楠さんの肩をチョンチョンとつついた。
くるっと振り返る楠さん。
「お、おはよっ」
あたしは、ぎこちなく笑ってみた。
楠さんは驚いて目を見開く。パチパチと数回まばたきをして、あたしを見つめる。
それもそのはず、あたしは必要な時以外は喋らないし、挨拶なんてしたことがない。それに加えて、滅多に笑わない。
気味悪がられたかな? と少し不安になった時、楠さんが笑顔になった。