忘れた
*
帰り道。あたしは早水と横並びで、駅までの道のりを歩いていた。
早水は自転車を押している。
「さっきはありがとね。
教えてもらった通りに飛んだら、上手くいったよ」
「いいんだ。結局5回、続かなかったな。やっぱりお前のせいじゃなかったんだ」
あたしは、ふふっと笑った。
「早水って、意外と優しいね」
「意外と、は余計だ」
早水はそう言って、あたしの肩を軽くパンチした。
「いったーい」
あたしは笑いながら、仕返しした。
「なあ、お前って、好きな奴とかいるの?」
唐突に、早水はそんなことを聞いてきた。
「あ、あたし?」
「お前しかいねえだろ」
そっか、そうだよね。
「あたしは、彼氏がいるよ」
そう言うと、早水の肩がビクッと震えた気がした。
「そっか…」
それっきり、早水は喋らなくなった。
帰り道。あたしは早水と横並びで、駅までの道のりを歩いていた。
早水は自転車を押している。
「さっきはありがとね。
教えてもらった通りに飛んだら、上手くいったよ」
「いいんだ。結局5回、続かなかったな。やっぱりお前のせいじゃなかったんだ」
あたしは、ふふっと笑った。
「早水って、意外と優しいね」
「意外と、は余計だ」
早水はそう言って、あたしの肩を軽くパンチした。
「いったーい」
あたしは笑いながら、仕返しした。
「なあ、お前って、好きな奴とかいるの?」
唐突に、早水はそんなことを聞いてきた。
「あ、あたし?」
「お前しかいねえだろ」
そっか、そうだよね。
「あたしは、彼氏がいるよ」
そう言うと、早水の肩がビクッと震えた気がした。
「そっか…」
それっきり、早水は喋らなくなった。