想いの残り火
徒歩で校門に向かい、出てすぐに左へ行く。
そろそろ絶対下校時間になろうとしているので、下校する生徒も増えてきていた。
固まって歩いている数人の女子グループに、さっさと帰っていく自転車の男子生徒を見送っていく。
うちの高校は自転車通学を認めているが、俺は使っていない。徒歩で十分だからだ。
のんびり帰ると決めたので、頭のなかで好きな音楽を鳴らしていると、見慣れたやつが前にいるのに気がついた。
見たところ一人で帰っている様なので、声をかけに行く。