幸せを、君に。


「誰だ!」


突然、後ろから声がした。


誰かが立っている。


…男か?


暗くて顔はよく見えない。


「携帯。

忘れたから取りにきただけ。

…別にあいつの彼氏ではないから。

…ま、ヤるときくらいは鍵かけたらどうだ?」


俺はそのまま部屋から出た。


桜は特になにも言わなかった。




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