幸せを、君に。
Ⅱ 突然の別れ

● 退社



それから数ヶ月が経ち、冬になった。


ある日、俺は部長に呼ばれた。


「君の部下が一人、退職するそうだ。」


退職?


一体誰が?


「天野くんが、結婚するそうだね。」


「えっ…」


結婚?


誰と?


「雪野くんには感謝しているよ。

天野くんの面倒を見てくれて。」


部長に感謝の言葉をいくつか言われ、俺はデスクに戻った。




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