幸せを、君に。

● 心の隙間



次の日から、天野は会社に来なくなった。


…当たり前か。


昨日で退社したんだから。


いつも冷たい視線を送っていた席にはもう、誰もいない。



「…さん?

雪野さん!」


「ん?」


「どうしたんですか?

さっきからボーッとしてますよ?

具合でも悪いんですか?」


「あぁ、いや…大丈夫だ。」




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